現在、日本で開業されている企業総数は400万社を超えているといわれています。
その97%を占めているのがいわゆる「中小企業」です。その中でも全体の8割近くが小規模零細企業といわれています。
この日本経済の屋台骨にあたる中小企業の経営課題は「営業」と「資金繰り」であり、過去20年間この課題に変化はありません。中小企業は常に営業と資金繰りで悩んできました。『営業』つまり受注を増やすということ。
『資金繰り』稼いだお金で上手に事業をまわしていくということ。これらは会社経営の根幹でありますが、経営課題のトップであり続けています。
私はこのような企業経営の必須要件が、一番の経営課題であり続けているという現状に問題意識を持たざるをえません。
かつては、国が大企業に公共事業を発注すれば、「シャワー効果」で末端の零細企業まで潤い、銀行等の間接金融がそのサポートをしていましたが、今日の日本では全く機能しなくなってしまいました。
こうした経済構造の変化、自然災害等の予測不能な事態に遭遇することが“日常”となってしまった今、日本経済の屋台骨である中小企業はどうあるべきなのでしょうか?
景気変動や構造変化などに柔軟に対処できる経営の実現とその原資となる資金を自社で獲得できる力、つまり「稼ぐ力」を身につけることが必須であると私は考えています。
顧客や仕事が向こうから勝手にやってくるような時代はもう、二度とこないでしょう。
「稼ぐ力」を発揮して、不況でも顧客を満足させる「価値創出」を行い、激変する経営環境に柔軟に適応する「経営環境変化への適応力」こそが、今、日本の中小企業に求められています。
私がこれまで支援してきた多くの企業でみられる共通課題はひとつ。
「そもそも、社員が社長に養ってもらっている」ということです。
これが、中小企業経営における様々な問題の根源であると考えています。
私が目指す経営は逆です。
社員が社長を養う企業経営が本来、あるべき姿なのです。
社員を養うために社長が営業に走り回り、指示しないと動かない社員ばかりの企業では、社長が「経営」をしていないので未来はありません。
結局、社員も給与が減ったり、職を失う羽目になります。
社長が社員を養うために企業経営するのは間違いです。
そもそも「経営」をしたくて社長になる人は、少ないでしょう。
「経営」そのものは目的ではありません。
事業活動を通して“何かやりたいこと”があって、それを実現するために企業を経営しているのが社長です。
これは創業者も2代目、3代目社長も同じことです。
「親の後を継がなければならなかったので社長になった。」という人も、事業を継続していくなかで目的を見つけて”何かやりたいこと”が生まれているはずです。
社長の目的は「企業経営」でもないし、「事業運営」でもない、事業活動の延長線上にあるはずの“やりたいことの実現”です。
たとえ最初は生活の為にはじめた会社であっても、事業を進めるうちに“やりたいこと”が生まれてきます。
しかし、やりたいことの実現に集中出来ている社長はほとんどいません。
いつの間にか「企業存続」や「雇用維持」が目的になっていたりしますが、それは必要要件であっても決して「目的」ではないはずです。厳しい経営環境の変化の中でいつの間にかすり替わってしまいました。
目的を見失った企業に成長も存続もありません。
社員を養うために社長をやっているわけではない、ということを。
社員が稼げるビジネスを創って、社員が活躍できる事業環境を整備して、そんな会社を経営することで、
“やりたいことを実現するために社長をやっているんだ”ということを。
その結果、社員の雇用も確保され、社員の生活設計も豊かになるのです。
社長がやりたいことの実現を目指せば、それを手伝う社員が豊かになる。これが自然な姿です。
私は支援先企業の「社長がやりたいこと!」を社長様と一緒に再確認しながら、その実現に専念できる経営環境をつくることに力点を置き、様々な課題解決にあたるようにしています。
『社員が活躍して、充実したワークライフを実現する。そして、社長は“やりたいこと”を実現する。』
私は経営支援のプロフェッショナルとして、1社でも多くの企業にこれを実現することで、自己の充実したワークライフと企業理念の実現を果たしたいと思います。
代表者プロフィール
原田 将司 (はらだ・しょうじ)
『スモールカンパニー 本気の経営加速ノート』の著者で、リソースアクティベーション株式会社および株式会社ことぷろの両社の代表取締役。
中京大学経営学部を卒業後、証券会社入社。営業トップ成績を経験した後、渡米。
米国ニューヨークの大学に通いながら空手道場を経営。
社会貢献活動では、ガーディアン・エンジェルス世界本部の格闘技アカデミーで格闘技指導教官を務める。
プロ格闘家への夢とビジネスでの成功をどうにか両立させたいと試行錯誤する最中、911同時多発テロに遭遇、事件当初からレスキューチームに参加。現場の惨状を目の当たりにしたことで人生観が一変。生かされている自分の命の使い方を真剣に考え始める。
帰国後、ベンチャー企業向け営業支援事業を立ち上げ、数々の新規事業立上げを成功に導く。
2006年経営コンサルティングの「リソースアクティベーション株式会社」を設立。
「経営資源の再起動。」をコンセプトとし、数々の営業支援、経営改革プロジェクトを成功させている。
M&Aや事業承継支援プロジェクトにも積極的に貢献し、2016年「株式会社ことぷろ」を事業承継型M&Aにて代表取締役に就任。後継者不足に悩む事業会社を直接承継し、次世代型の経営変革を担うビジネスモデル構築に挑戦中。